2008-01-01から1年間の記事一覧

 第9話『永遠があるという城』

少女革命ウテナにおける関係性の物語は、表面だけでは終わらないし、微妙に変化しつつその後も描かれ続ける。それは西園寺と冬芽の関係でも変わらない。どちらが先んずるか、「永遠」を巡る親友同士の戦い。 西園寺がチュチュに向かって「アンシーにまとわり…

  第6話『七実様御用心!』

七実様とミッキーってわりとセットで出てくるんじゃよねー。やっぱり兄妹という関係のせいなのか。言われるまで気がつかなかったけれど。 七実様は平和だなー。七実様フィルターを通せばすべて平和だ。 石蕗のなりたいのが、七実様の彼氏ではなく、お兄様と…

 少女革命ウテナ 第7話『見果てぬ樹璃』

樹璃せんぱーい! 奇跡を信じない人間が、一番奇跡を求めている。樹璃がウテナに詰め寄るシーンが大好きすぎる。王子様への想いを語るウテナに「気持ち悪いな!」と吐き捨てるように言う樹璃。 ウテナはすべての登場人物を苛立たせる。それは、彼らが疑いな…

 第8話『カレーなるハイトリップ』

本来は第6話『七実様御用心』と放映順が逆らしいので、本来意図された順序で見ることにする。 人格が入れ替わるというギャグの話だけど、のちの展開を考えるとわりとうすら寒い話なのでおそろしいぜ。 ウテナとアンシーの人格が入れ替わるのだけれど、演じ…

イタロ・カルヴィーノ『カナリア王子』福音館書店 岩波文庫のイタリア民話集からの抄録みたい。 プリーモ・レービ『天使の蝶』 光文社古典文庫 光文社古典文庫はひととおりチェックして、なんか気になったら即買い。

フリードリヒ・グラウザー『砂漠の千里眼』 作品社 グラウザーはまったく読まないままにドンドン積んでる。

年とって読書が趣味であり続けるかって、暇な学生時代の環境に因ると思う。時間が有り余っていた予備校生のとき、名古屋の千種の学生寮に住んでいて、ちくさ正文館に毎日通えたのは幸運だったのか不幸だったのか。古本屋神無月書店と最強の組み合わせ。

 紺野あきちか『フィニイ128のひみつ』 早川書房

フィニイ128のひみつ (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者: 紺野あきちか出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/07メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (21件) を見るたぶん好きな種類の小説だろうけど、発売当初のものすごい不評を見…

 ジョン・スラデック『黒い霊気』 ハヤカワポケットミステリ

黒い霊気 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)作者: ジョン・スラデック,風見潤出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1999/11メディア: 新書 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る『見えないグリーン』の前作。本格推理小説の極北まで行っちゃった『見え…

ジョン・スラデック『黒い霊気』 ハヤカワポケットミステリ 『見えないグリーン』がおもしろすぎたので。

 第5話『光さす庭・フィナーレ』

ミッキーが憐れすぎる。 決闘の掟、薔薇の花嫁の掟に縛られているアンシーを解放したいという利他の目的が、実はアンシーを自由にしたいというミッキー自身の利己的な目的だったことに気付かされてしまう、それがミッキーの敗因になる。ミッキーはアンシーを…

  第4話『光さす庭・プレリュード』

生蛸よ〜! 七実様は基本的にボケ担当なのだが、ウテナ(馬鹿)・アンシー(確信犯)・ミッキー(アンシーしか見てない)に囲まれるとツッコミにならざるを得ないからおそろしいぜ。 この時期、薫幹の中にひろがりを見せたアンシーみつめ論の骨子は、妹の薫梢より…

 ウラジーミル・ナボコフ『目』 新潮社『四重奏/目』収録

四重奏;目作者: ウラジミールナボコフ,Vladimir Nabokov,小笠原豊樹出版社/メーカー: 白水社発売日: 1992/11メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (11件) を見るナボコフって、わりと同じネタを使い回す作家じゃよねー。短篇全集読んでから長…

  第3話『舞踏会の夜に』

桐生冬芽がウテナに仕掛け始める。ウテナの憧れである王子様を、自らに重ね合わせる作戦であり、女の子の髪に触るという、いきなり難度の高いことを平静を装ってする冬芽すげー。 七実様初登場。話の雰囲気もあり、普通の「嫌味なお嬢様」なのがおそろしいぜ…

 第2話『誰がために薔薇は微笑む』

我慢できませんでした。酔った勢いでもう1話見ます。 アンシーこえー。『少女革命ウテナ』の醍醐味のひとつに、その場でテキトーなことを言ってるキャラクターがその時本当は何を考えてそのような言動をしているのか、裏を読むことにある。ウテナとか西園寺…

 第1話『薔薇の花嫁』

ついに発売された『少女革命ウテナ』のリマスターDVDボックスを、PS2で再生し、テレビデオ(モノラル)で観賞します。でもいいの? ホントにそれで。少女革命ウテナあらすじ。天上ウテナは鳳学園の生徒だが、事あるごとにアクシデントが頻発してどうもなんかの…

ジョン・スラデック『見えないグリーン』 ハヤカワミステリ文庫

見えないグリーン (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ジョンスラデック,John Sladek,真野明裕出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/09/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (43件) を見る普通にやっとけば普通の話になるはずなのに…

ジョン・スラデック『見えないグリーン』 ハヤカワミステリ文庫 本格ミステリは別に好きじゃないけど、「スラデックが本格ミステリを愛するあまりうっかり書いてしまった本格的な本格ミステリ」という経緯が気になりすぎる。

 ゲルハルト・ケップフ『ふくろうの眼』 国書刊行会

ふくろうの眼 (文学の冒険)作者: ゲルハルトケップフ,Gerhard Kopf,園田みどり出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 1993/07メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (35件) を見る配達する郵便物を片っ端から読んでしまう配達人のとめどのない告…

柴田宵曲編『奇談異聞辞典』 ちくま学芸文庫 ちくま文庫のこの手の辞典は体が熱ってしまう。読まないけど。

 スティーヴン・ミルハウザー『ナイフ投げ師』 白水社

ナイフ投げ師作者: スティーブンミルハウザー,Steven Milhauser,柴田元幸出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/01/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 50回この商品を含むブログ (66件) を見るミルハウザーの小説は、あんまり小説っぽくない。胡散臭い物…

エリザベス・ボウエン『エバ・トラウト』 国書刊行会 よくわからんが、国書刊行会だし大丈夫じゃろ。

スタニスワフ・レム『宇宙飛行士ピクルス物語』上下 ハヤカワSF文庫 復刊てゆうか、ほぼ新訳なのか? レムはこれからもちょっとずつでいいから出て欲しい。

 荒俣宏編『新編 魔法のお店』 ちくま文庫

新編 魔法のお店 (ちくま文庫)作者: 荒俣宏出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1989/09メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 9回この商品を含むブログ (6件) を見る荒俣宏による『ハメルンの笛吹き』を例にした、「魔法」と「お店」の類似性の解釈が素敵すぎる…

  A・E・コッパード『郵便局と蛇』 国書刊行会

郵便局と蛇 (魔法の本棚)作者: A.E.コッパード,A.E. Coppard,西崎憲出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 1996/07/01メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (12件) を見る『銀色のサーカス』 解説によると、落語になってたり、わりと世界中に…

マイクル・イネス『ストップ・プレス』 国書刊行会

ストップ・プレス 世界探偵小説全集 (38)作者: マイクル・イネス,富塚由美出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2005/10/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (15件) を見る冒頭、「スパイダー」と呼ばれる人物の人生が簡潔に示されるのだ…

 フラナリー・オコナー『フラナリー・オコナー全短篇』上 筑摩書房

フラナリー・オコナー全短篇〈上〉作者: フラナリーオコナー,Flannery O'Conner,横山貞子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (11件) を見る黒人、キリスト教と、アメリカ南部のディープ…

シャーリィ・ジャクスン『くじ』 早川書房

くじ (異色作家短篇集)作者: シャーリイジャクスン,Shirley Jackson,深町眞理子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/01/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 65回この商品を含むブログ (71件) を見る大好きな『ずっとお城で暮らしてる』『たたり』を読…

奥泉光『葦と百合』 集英社文庫

葦と百合 (集英社文庫)作者: 奥泉光出版社/メーカー: 集英社発売日: 1999/04/15メディア: 文庫この商品を含むブログ (25件) を見る『モーダルな現象』を読んで、どんな話か忘れてたので再読。 再読なので、細部は忘れていても、グチャグチャになるところはだ…

T・S・ストリブリング『カリブ諸島の手がかり』 河出文庫

カリブ諸島の手がかり (河出文庫)作者: T S ストリブリング,倉阪鬼一郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/08/04メディア: 文庫 クリック: 12回この商品を含むブログ (24件) を見る『カリブ諸島の手がかり』あらすじ。ポジオリはアメリカの大学の心…