• 篠房六郎百舌谷さん逆上する』2 アフタヌーンコミックス
    • 予め奪われ、しかるのち与えられているが故に、所与のすべてを「また失ってしまう」という恐怖から疑うことしか出来ないツンデレ。愛したい/愛されたいという欲望と、愛せない/愛されないという疑惑は、彼女自身の中で合わせ鏡という形で自身を苛む。彼女が己の難儀さ加減に自覚的であるがゆえに、鏡に映った己の姿が歪む原因がわからない。鏡が歪んでいるからか、己が歪んでいるからか。どちらも少し歪んでいるだけなのに、合わせ鏡は映す姿を怪物的に歪ませる。彼女は己自身に怯えつづけるのだ。ツンデレを精神的疾患としてとらえているので、彼女はやがて治癒されるのかにゃー。ツンデレツンデレのままでしあわせになれないんじゃろかー。てゆうか、百舌谷さんの周囲から、いつの間にか普通の人間がいなくなっちゃってる気がする。みんないい人すぎて、百舌谷さんはもしかして脳味噌弄くられてる最中で幻想の世界の住人になっちゃったんじゃろかー(『未来世紀ブラジル』的な意味でハッピーエンド)
  • ミシェル・ロヴリック『世界の奇妙な博物館』 ちくま文庫
    • こうゆう実在するかしないかよくわからん胡散臭いものが、紹介者の恣意をあまり感じさせずにカタログ的に列挙されてる本に弱い。ミルハウザーちっくだといいにゃー。