モンティ・パイソン 人生狂騒曲

 『モンティ・パイソン・アンド・ホーリーグレイル』とか『モンティ・パイソン ライフ・オブ・ブライアン』みたいな長編映画かと思って見たら、「人生の意味」というテーマで互いが緩く関連している短編オムニバス映画(コント集?)なのでビックリしますね。
 宗教をからかったり、臓物放り出したり、子供を虐待したり、リアルなゲロぶちまけてたり、笑いに容赦がないなー。けっこうグロいことやってるのに、嫌悪よりも笑いが先に来るのがふしぎ。レストランでデブ(『セブン』の大食の罪の人みたい)が思う様ゲロを吐き続けて他の客がもらいゲロをするシーンは、『スタンド・バイ・ミー』のひまし油でブルーベリーパイで全観客ゲロのシーンを思い出すと楽しいね。
 冒頭の短編映画が好き。工事中のビルにかけられた布が帆になって、ビル自体が海賊船になって金融界の荒海に乗り出す。扇風機の羽根で作ったダンビラや千枚通し製のサーベルを武器にした老人たちが、ヨボヨボと勇敢に金融海をシメていく様子がおもしろい。そしてものすごく投げっぱなしなオチも好き。落ちて終わるし。