ドニー・ダーコ

 ギャワー! 映画自体はよくわかんなかったが、精神的にちょっとキテる性欲持て余し気味な高校生ドニー・ダーコの表情の変化がすごかった。虚ろな顔と鬼気迫る顔の間がないのがこわい。『フルメタル・ジャケット』の微笑みデブみたい。愛してるよ、シャーリーン。
 タイム・トラベルの理論に神が入ってきてしまうところが、P・K・ディックの作品みたいだなー。『タイムトラベルの哲学』だし。ドニーの妄想なのか現実なのかよくわからない描写とか、グダグダになりつつまとまってるっぽい終わり方とか、ディックっぽい。
 世界の終わりがドニーにとってのものだというところが、ちょっと村上春樹世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』みたいかにゃー。最後だけジタバタするけれど、わりと粛々(ドニーはいろいろやらかしているが、世界の終りとはあんまり関係ないような)と時間が進むところとか。
 体型崩れはじめの英語の先生に軽く萌えていたら、ギャワー! ドリュー・バリモアだったのでビックリしますね。ちょっと前に『バッド・ガールズ』を見たばかりだから、年月の経過を見せ付けられた気分。