スクリーム2

 前作から二年後、前作の事件が映画になって公開されるところから始まるのがおもしろいね。前作でドリュー・バリモアが殺されるシーンがなんか無意味にシャワーシーンに差し替えられているのは、やっぱりB級ホラーサスペンス映画のルールのせいですか。
 前作の事件をなぞるかのように次々に殺されていくところに、例のB級ホラーサスペンス映画マニヤがまたぞろ「ルール」を持ち出して映画的に犯人を捜すところがおもしろい。今回は続編のルールらしい。前作で生き残った人は全員出てきているので(シドニーのお父さんはまた出張中)、続編のルールに当てはめてみたら、前作では全員容疑者になったのに今度は全員容疑者から外れてしまうところがおもしろいね。
 前作に引き続いて命を狙われるシドニーがすさまじく逞しくなっていてギャワー。襲われ慣れたのか? 殺人鬼への反撃に今までのような甘さがねー! 『ダイハード』のジョン・マクレーンが続編になればなるほどすごい勢いで敵を殺すみたいにドンドン荒んでいってるような気がするので、たぶん『スクリーム3』では「エレベーター」を「リフト」と呼ぶ警官を問答無用で射殺すると思う。
 今回の犯人はますます強いんだか弱いんだか、とにかく殺意を持て余し気味だなー。ボンネットに刑事を乗せたまま振り落とそうと迷走→ぶつかって自分も気絶とかするし。前作の殺人鬼の正体の衝撃に比べるといまいち陰の薄い今回の殺人鬼の正体だけれど、「捕まったらホラー映画のせいにするぜー!」とかベン・エルトン『ポップコーン』のバカップルみたいなことを平気で言うので、ホラー映画をこよなく愛し弁護していた前作の犯人に謝れ!と思った。
 あと、デューイはしぶとすぎると思った。六塚光『タマラセ』で言うと佐倉ぐらいしぶとい。ことあるごとに殺人鬼に襲われることになっているようですが、わかりやすいですか?