レジェンド・オブ・メキシコ デスペラード

 あんまり評判が芳しくないようなので恐る恐る見たのだけれど、けっこうおもしろかったので満足。いい意味でも悪い意味でも『デスペラード』の血を引いており、三部作完結編というのはわからんでもない。
  なんかよくわからんが、メキシコのグチャグチャにアメリカ(CIA)が介入しようとして、裏切ったり裏切られたりしてメキシコ万歳!という映画なのか? かっこいいんだかかっこ悪いんだかよくわからない銃撃シーンがいっぱいあったから満足。
 いつものアントニオ・バンデラスとか、いつもの美女とか、いつもの口髭のオッサンとか、ロバート・ロドリゲス監督作品常連の濃い顔の連中の中で、ジョニー・デップはいい意味で浮いていておもしろいね。濃い顔ばかりが出てくる映画で、場違いな格好(CIAのくせに胸に大きく「CIA」と書いてあるTシャツ着てたり)をしてヘラヘラ立ち回っているジョニー・デップは、いわば一服の清涼剤じゃろかー。ジョニー・デップは冗談みたいに分かり易い変装をしているけれど、ヤツが本気を出すと『ラスベガスをやっつけろ!』や『シザーハンズ』になってしまうので最早同定不可能。目玉刳り貫かれて復讐の鬼になるのかと思いきや、わりとサバサバしているのでビックリしますね。やっぱり情報機関の人はこれぐらいクールにクレイジーじゃないと務まらないんじゃろか。
 ゲェー! 落ちぶれ用心棒のビリーって、ミッキー・ロークだったのか。まったく気がつかなんだ。『キル・ビル』のマイケル・マドセンなみにショッキングな外見的変化を遂げており、役のために増量したんだと思うことにする。
 映画の内容よりも、本編が始まる前に他の映画の紹介が始まったり、あまつさえ飛ばせなかったり、チャプターが切ってなかったりというレンタル仕様のDVD自体が許せんとわかった。映像特典は別になくてもいいけど、こうゆう仕様のレンタルDVDが増えるとイヤだなー。