殺人魚フライングキラー

 ジェームズ・キャメロンのデビュー作であると同時にものすごくヘボいとも聞いていたので、どんなんだろうと不安半分期待半分で見てみたら、わりと普通にちゃんとB級ホラーパニック映画しているので安心したようなガッカリなような。ちゃんとバカップル(水中ファックしようとして殺人魚の餌食に)から始まるところも好印象。
 映画自体はまともだけれど、噂に名高い殺人魚がヘボすぎてギャワー。犠牲者が自分の咽喉に殺人魚を押し付けているようにしか見えないという評判は言いすぎだろうと思っていたのに、実際はもっとひどかった。水中の難破船とか、死体のほどほどにグロい損壊具合とか、別のところはけっこういい感じに撮れているだけに、メインの殺人魚がこの有様ではなー。低予算というよりも、技術的に難しいからなんじゃろかー。
 脇役に変な人がいっぱいいておもしろいね。発情気味の熟女とか、変なプレイが好きな歯科医とか、なんでもかんでも「これはツアー料金に入っているのか?」と聞く新婚旅行客とか、妙にキャラが立っていてあんまり本筋とは関係なのに(から?)おもしろい。
 白い水着が水に濡れると容赦なく透けるところに時代性を感じた。透けない白い水着って、わりと最近出来たんじゃよね。