ドルフ・ラングレン in スナイパー

 初見のつもりでワクワクしながら見たら、あれー、なんか見たことあるような。ドルフ・ラングレン主演のB級アクション映画といういかにも木曜洋画劇場で流されそうな内容であり、実際に木曜洋画劇場で流れたのを見たのかも。
 某国での要人暗殺計画(回想)と、建築中のビルを舞台にした要人暗殺計画(現在)が交差しながら話が進むところがおもしろいね。冒頭の回想シーンではヘリを相手にした大立ち回りとか派手な戦いがある一方で、ビルのほうは狙撃準備でビルに侵入する過程がメインでラストを除いて活劇がないので、回想と現在を交互に描くことでダレることなく楽しく見ることが出来る。
 狙撃手(シューター)と観測手(スポッター)がセットになっているところが、なんとなくプロっぽく見えてかっこいいね。おまけに狙撃手(ドルフ・ラングレン)と観測手(微妙にエロい女優)に回想シーンで因縁を仕掛けておいて、ふたりを再会させた現在のドラマを展開させているところがうまいなー。目標を撃てない狙撃手と撃てない狙撃手を始末するように命じられる観測手の葛藤を、男女のドラマに転換するのは安易ではあるけれど、ドルフ・ラングレン主演のB級映画だと考えればよく出来ていると思う。
 ドルフ・ラングレンの吹き替えが大塚明夫なので、なんとなく『メタルギアソリッド』のスネークを思い出してしまうリトルおろかなわし。性欲を持て余す。
 ドルフ・ラングレンのプロフィールの完璧超人ぶりにビックリ。なんでこんな絵に描いたような完璧超人がB級映画ばかりに出てるんじゃろかーと疑問に思う一方で、絵に描いたような完璧超人だからB級映画の主人公にピッタリなのかと納得したりもした。