42話『龍馬暗殺』

 だれがりょうまをころしたの? 
 それはわたし とたださぶろうがいった
 わたしの びぜんおさふねじゅうすけさだで
 わたしがころした
 だれがりょうまがしぬのをみたの?
 それはわたし としんぱちがいった
 わたしがこのめでしぬのをみた
 だれが「こなくそ」とさけんだの? 
 それはわたし とさのすけがいった 
 いよのなまりでわたしがさけんだ
 だれがせんぷくさきをリークしたの?
 それはわたし ときちのすけがいった
 さのじ おうみや というふみを
 わたしがたださぶろうにとどけさせた
 だれがくさりかたびらきるのさ?
 それはわたし とすてすけがいった
 りょうまにもらってわたしがきるの
 
 前回の予告で近藤が龍馬を助けるようなことを言っていて、いくらなんでも近藤の立場で龍馬を助けるのは無理があるんじゃないの?と思っていたけれど、大政奉還後に徳川家が新政府に食い込むためには坂本龍馬の手助けがいるというのは納得できるので納得。ひそかに助けよと幕府側の永井様からも密命を帯びているので、近藤の個人的な友情とか日本の将来とか理想論だけじゃなくてよかった。でも実際に近藤が助けにいくように言うと、土方に「おかしいだろう、新選組坂本龍馬を救いにいくなんて。おまえらどうかしてるぞ」とか「いくらなんでも近藤勇坂本龍馬を助けにいっちゃまずいだろ」とか盛んに突っ込まれていておもしろいね。今回の土方は視聴者の代弁なんじゃろかー。たしかに史実的には大変なことになっちゃってるし。新選組が助けに行くのはまずいから平服で行けと言われた原田が「わかんないけど、わかった」と出掛けるのがおもしろすぎる。
 大政奉還で先がまったくわからなくなったときに、永倉がポツリと漏らす「こういうときに解説してくれる人がいたもんだが」というのはいろいろ考えさせられるなあ。いつもお節介に解説してくれていた桂は敵であり行方知れず、山南は切腹、伊東は新選組を去っている。いろんな人と知り合う機会があったのにことごとく逃して、新選組は先も見えない時代の中に取り残されている。周平と大石鍬次郎が試合とかしてるし。「新選組にいるときは御公儀のことさえ考えていればよかった」と平助は言っていたけれど、その御公儀がなくなってしまった新選組はどうなってしまうんじゃろかー。
 捨助はどうするんじゃろかー。佐々木からは殺されかかったし、カッちゃんからはやっと褒められたし、このまま新選組に居つくのかな。
 沖田はさすがにもうダメっぽいなー。連日徹夜で周平を鍛え上げた末に倒れるなんて、なんか格闘漫画の師匠みたいだ。周平は鳥羽伏見で「見ていてください、お師匠さま!」と大空に笑顔で吐血している沖田に誓うのか?(でも逃亡)
 斉藤が龍馬の人斬り談義に耳を傾けているところがおもしろいね。人斬り以蔵を例にとって、人斬りの辿る末路を聞かされるのはいい気分じゃないけど、自分の問題だから切実じゃよねー。斉藤は今後、自分の中の人斬りメーターの残量と戦うことになるんじゃろかー。あと一人くらいなら斬っても大丈夫かな?と悩んだりもする。バリバリムシャムシャバキバキゴクン(人を斬っている音) ぼくをみて ぼくをみて ぼくのなかのひときりが こんなにおおきくなったよ!