13巻

 ギャワー! 冬が来るとわけもなく哀しくなりません?(大団円なのか?)
 任意のカップルからクロノクルだけをヘタレにすれば、おかしいですよカテジナさんのできあがりって計算よ。この悪魔の方程式により、カテジナがインフレーションを起こしてカガチよりも悪いカテジナが現れた。期待していた男が期待していたほどではないとわかったとき、女は男にかけた期待を自分の手で実現するしかないんじゃろかー。すごく歪んだ形であったのだとしても。
 ラスト3話のカテジナさんは完全に被愛妄想に憑かれており、なんだか口調もファーザーみたいになっているんじゃよ? 「ネネカたちのその美しい姿は、白い奴のパイロットを幻惑させる効果があるんだよ」とネネカたち近衛大隊を唆して全員ブラジル水着にして特攻させたりとか。しかしウッソは『幻覚に踊るウッソ』で幻覚レジストが出来るようになっており、ネネカ隊殲滅。ネネカ隊は見目麗しい女子だから「キャー!」と叫ぶのかと思ったら、「ぐえ」とか「ぎゃー」とか妙に生々しい悲鳴を上げるところがイヤすぎる。64版007で、戦車で市民を轢き殺したときの声を思い出してみた。
 4人残ったんだから1人ぐらい生き残るだろうと思っていたシュラク隊が全滅してギャワー。カテジナが全部殺していてギャワー。ついでにオデロもカテジナに殺られてギャワー。シュラク隊の霊がウッソを導いてカテジナを倒してギャワー。ユカとコニーはともかくとして、フラニーとミリエラの死は彼女たち自身にせいのような気がする。そりゃ戦場であんな調子で近寄ってこられたら、「トチ狂ってお友達にでもなりに来たのかい」とでも言って撃ち落すしかないと思った。あと、オデロは38話で鯨のペンダントをエリシャに渡していなければ助かったと断言できる。父さんが守ってくれたってやつで。このアニメは死亡フラグの管理が難しすぎるんじゃよー!
 エンジェルハイロウは中までみっしり2万人のサイキッカーが詰まっていて、「ほう」と鈴を転がすような怨嗟の叫びをあげるのでイヤすぎる。一度はキールームから助け出されたシャクティだけれど、サイキックウェーブ出しっぱなしだったことに気がついて、ガスの元栓閉め忘れたのに気付いたような勢いで取って返す。「私にもどうなるかわかりません」という解決方法はバラバラになってサイキッカーが零れ落ちて再合体してべスパを宇宙に連れ出すという、すごい解決法だった。そりゃハンゲルグもシャクティを見て「こいつが悪の枢軸かも」って思うわさ。シャクティは始終迷惑だったという印象しか残らなかったなあ。ってゆうか、よく生き残ったなあと感心しきり。
 クロノクルは下から上を狙っているうちは向上心や敵愾心で実力不足を補っていたのだろうけれど、突然タシロが死んでしまうと戦場での立ち位置を見失って若さを露呈。どうすればいいのかわからなくなって旗艦を捨て女のあとを追ってモビルスーツで出撃してしまうのはダメすぎる。カテジナはクロノクルを奮い立たせようとし、クロノクルは大局を忘れウッソとの個人的な因縁にのめり込んで行く。「すべてがわかった、ウッソ・エヴィン!」(自分が見えてない)
 「姉さん……マリア姉さん……助けてよ……マリア姉さん」だったり、「笑ったな、マリア!」だったり、クロノクルにしてもカガチにしても、マリアを利用しようとした男たちは死の間際にマリアの幻影を見てマリアに問いかけ、けっきょくマリアからは逃れられずに死んだ。つまり、マリア様がみてるけれど、見てるだけ。これがマリア主義の哀しき末路なのか。
 リーンホースジュニアの特攻はかっこいいシーンだといわれているし、昔はそう思っていたけれど、改めて見るとこれほど気持ちの悪いシーンもないような気がしないでもない。じゃって、爺さんたちがお題目を唱えながら特攻ですよ? 老人が死に場所を求めているだけであり、どう考えてもおかしいですよ。「信念を貫き通す子供など、 薄気味が悪い」というのはカテジナのセリフだけれど、爺さんでも十分気持ち悪い。ってゆうか、偽ジャハナムが腹をくくっているところを見ると、あれは信念というよりも戦場の狂気のような気がする。カガチはリガ・ミリティアを「異常者の集団です」と斬って捨てていたけれど、あながち間違ってはないような。あと、司令官のくせにジャンヌダルクを特攻させたムバラク将軍は絶対頭がどうかしていると思う。そりゃハンゲルグも「特攻ですと?」とビックリもするわさ。あそこで逃げたハンゲルグはヘタレじゃないと思うんだけどなー。むしろ、まともな人間だったばかりに異常者の中で浮いていたような気がする。
 V2バスターでさえダサいのに、V2アサルトは史上空前のかっこ悪さ。変な盾なんですな、きみぃ。なんか黄色分が多すぎるんじゃよねー。あと、玩具っぽい。ウッソにはシンプルでストイックなV1で最後まで戦って欲しかったなあ。光の翼とか反則技なしで。

  • シュラク隊残高
    • + なし
    • − ユカ(49話『天使の輪の上で』で、エンジェルハイロウに特攻しようとしたところを、後ろからカテジナのゴトラタンに撃たれる)
    • − フラニー(50話『憎しみが呼ぶ対決』で、エンジェルハイロウに向かって発砲しているカテジナのゴトラタンを味方機と誤認、近づいたところを撃たれる)
    • − ミリエラ(50話『憎しみが呼ぶ対決』で、フラン機撃墜に動揺したところをカテジナのゴトラタンに撃たれる)
    • − コニー(50話『憎しみが呼ぶ対決』で、クロノクル機に苦戦するウッソ機に加勢しようとしてカテジナのゴトラタンに撃たれる)
    • 残高 0