ジャンニ・ロダーリ『パパの電話を待ちながら』 講談社

パパの電話を待ちながら
パパの電話を待ちながらジャンニ・ロダーリ 内田 洋子

おすすめ平均
stars読む度に新たな発見がありそうな傑作童話集を老若男女すべての方にお奨めします。
starsとってもシュールなショートショート
stars幸福です。
starsとにかく読む。

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光文社古典新訳文庫の『猫とともに去りぬ』もおもしろかったロダーリ。パパが出張先から電話でしてくれるお話、とゆう設定の、やや短めのお話の短篇集。
寓意があるようでないような、ないようであるような変な話ばかりで大満足。「で、この変な話の意味は?」と聞かれても、「さあ?」と答えるしかないような話が多分に含まれており、そうじゃよねー、お話っておもしろいのが正義であり、意味とか意義とか教訓とかは無理に探せば出てくるかもしれないけれど、別に考えなくてもいいよねーと安心できる。たまに豪快すっ飛ばし(オチも読者も)な話も紛れ込んでいるので油断できねー。
すごい旅行家ジョヴァンニーノ・ペルディジョルノの旅行シリーズが好き。イタリアの作家だからといっしょにするのは軽率だけれど、イタロ・カルヴィーノマルコ・ポーロの見えない都市』とか、ルイージ・マレルバ『皇帝のバラ』の、架空の国の話が好きだったことを思い出した。