王永寛『酷刑』 徳間書店

酷刑―血と戦慄の中国刑罰史

酷刑―血と戦慄の中国刑罰史

中国の文献にある死刑・拷問の類を抜き出して解説した本。

中国は「白髪三千丈」が当たり前であり、禅譲が基本なら前の王朝は悪逆に記録してるはずだから、事実の記録として見るには残虐行為が行き過ぎててファンタジーに踏み込んでるかんじ。

ただ、行き過ぎたファンタジーを模倣して現実にここに書いてある刑罰に類した行為が行われたであろうことは想像に難くない。現実が幻想を模倣し歪んだ現実がさらに幻想を膨らませてゆく過程としての「中国の歴史」がおそろしいと思った。

拷問と刑罰と処刑の関係性はずっと気になってるので、これからも色々読みたい。