吉原炎上

テレビで深夜にやってたのを録画したテープが出てきたので、むかしは夜の9時から平気で流していたけれど今じゃ無理なんだろうなーと思いながら楽しく鑑賞。吉原の女郎(娼婦って言い方はなんか違うと思う)の映画のわりにはその辺の洋画よりもベッドシーンは少ないとはいえ、「客とっておくれ。男が欲しいんだよぅ!」とか「噛んで、ここ噛んで!」とか、どうにもならねー。
改めて見ると、中梅楼の内部って『千と千尋の神隠し』の湯屋の内部にそっくりじゃよねー。少女売春って隠喩じゃないじゃん。
魁道中はもっと尺が長かったような気がしてたけれど、ものすごくあっさり終わるので意外。なんかわけのわからん作法に従ってなんかわけのわからん儀式とか行列が続くというのが好きなノデ、押井守監督『イノセンス』の択捉の祭りみたいに長く見たかった。
古島の若さんという人物は実にキモイなー。一目惚れした女郎を親の金で買いに来て抱かないというのは相当キモイ。体よりも心が欲しいとか思ってるんじゃろか? 実は女郎のほうも若さんに惚れていたというオチは、爆死間際の若さんの妄想だと思う。『ムーラン・ルージュ』と同じくらい女に対して変に夢を見すぎであり、何かかんちGUY。でも男って、娼婦とか女郎にそうゆうわかりやすい安っぽい物語を求めてしまうリトルおろかな生き物なんじゃよねー。ってゆうか、どれが本音だかサッパリわからない嘘で塗り固められた世界だからこそ、ついつい「愛」というわかりやすい虚構を求めてしまうのかもしれないなーと思った。
なんか見ててダブるなーと思ったら、あれだ、バーホーベン監督の『ショーガール』。