スクリーム3

 2の冒頭で1の事件を元にした映画が出てきたけれど、今度は映画制作中にキャストが次々に殺されていってギャワー。生き残った人を出してちゃんと続編にしつつ、毎回違った趣向で楽しいね。
 前半はシドニーが山に引きこもってしまっているので、デューイとゲイルがわりと主役っぽい。思い起こせば、1のときのデューイはヘボ保安官代理(特殊技能:死んでも死に切れない)だしゲイルはファック野郎芸能レポーターだったのに、シリーズを通して人間的に成長したよなー……あ、なんか全然変わってない。二人のつかず離れずな関係も『スクリーム』を見る上での楽しみじゃよね。
 ウッズボローの事件を基にした映画『スタブ3』の出演者や関係者が殺されていくので、シドニーやデューイといっしょにシドニーやデューイを演じている役者も出てくるのがおもしろいね。特にゲイル役を演じているジェニファーはおもしろすぎる。性格はまったくゲイルと同じな上にデューイと恋人みたいな関係のジェニファー、そんな彼女がゲイルといっしょにいるとウォーズマン理論により1200万ゲイルになるのでギャワー。ゲイルとジェニファーは喧嘩していても五月蝿いし、意気投合しても五月蝿いのでデューイが気の毒すぎる。
 2でホラー映画マニヤが殺されちゃったので今回はルールの話はないのかなーと思ってみてたら、ホラー映画マニヤの妹が出てきてギャワー。彼女が持ってきたビデオを再生するとホラー映画マニヤが画面の向こうからこんにちは(昔に撮影されたビデオなのにデューイとナイスかけあいもしてみる)、ちゃんとルールの解説をしてくれておもしろすぎる。今回は続編のルールではなく、三部作完結編のルールが適応されるらしい。『スターウォーズ』はともかく、『ゴッドファーザー』を三部作と言われるのはかなり複雑なんだけど。
 1のときから割りと簡単に流されていたわりには2にも深く関係していたシドニー母の秘密が明らかに。ってゆうか、シドニー母はノーメイクで怪物役が出来る顔なので過去には納得できるが、近所の男たちを誑し込んでいたというのは納得できかねます。
 殺人鬼とシドニーの大立ち回りは、『キル・ビル』冒頭の大立ち回りみたいだなーと思った。そしてシリーズを通して、やっぱり止めは頭に銃弾ですか。そうでもしないとちゃんと死なないからおそろしいぜ。
 今回の犯人は前回の犯人に輪をかけてピンと来なかったが(シドニーも「ハァ?」という顔をしている)、わりと合理的にしぶとかったのでよしとする。強さも互角だし。