6巻

  • 宇宙空間の名探偵
    • 記念すべきホロデッキ話の第一弾であり、この後のホロデッキ話の方向性を決めた大事な話。あー、ホロデッキ話だけ集めたDVD出ないかなー。
    • ホロデッキで自分の好きな20世紀前半のハードボイルド小説の世界を再現しようと企てるピカード艦長の、普段からは想像できないような浮き足立った様子がおもしろい。大事な会議もホロデッキの話ばかりしてクルーは苦笑しているし、うっかり制服で1941年の世界に入ってしまったのを後悔したのか、今度はバッチリ衣装を準備してノリノリだし。
    • ガチガチのシャーロキアンだと思っていたデータが意外にも興味を示したり、ドクターがこの時代の娼婦の仕草を真似てみたりと、みんなホロデッキが気に入った様子。そして、唐突に出てくる名も無きクルーが酷い目に遭うのはスタートレックの伝統だと言い切れる。ギャングに脅される探偵という構図を楽しんでいたら、撃たれてギャワー。
    • ものすごく大事な仕事の直前なのに(故障とは言え)艦長がホロデッキに籠もりきりだったり、音声入力が切れた途端にホロデッキに閉じ込められるという欠陥とか、死ななかったみたいだけれどクルーが重傷を負ったりとか、ホロデッキは危険すぎる。今後も幾多の事件や事故を起こすにも関わらずホロデッキが禁止にされなかったのは、考案者がピカードで、憧れの世界に入れるという快楽を断ち難かったからかなーと思った。
    • ピカードのハマってたのがチャンドラーもどきのハードボイルド小説(私立探偵ディクソン・ヒルが主役らしい)だったからよかったけれど、『俺はレッド・ダイアモンド』とかアントニイ・バークリーにハマっていたらどうなっていたかと考えるとイヤすぎる。
    • またウェスリーが中途半端に活躍して許せん。ホロデッキが停止したら中の人間ごとすべて消滅するだなんて、ウェスリーが自分の重要性をアピールするためにデッチ上げた嘘に違いない。
  • 夢の人
    • カウンセラーに許婚が? そのとき、ライカーは? という話かと思ったら、あっさり身を引いてホロデッキでしょんぼりしているライカーがヘタれだったのでビックリしますね。
    • ってゆうか、この話はディアナの母親の独壇場じゃろかー。ものすごく性格の悪い旧家の人みたいな勢いで人間をけなしまくり。仕事場に親がやってきて傍若無人な振る舞いをされるというものすごい羞恥プレイに、カウンセラーもせつなくてついブチ切れてしまうの。すげぇぜ、艦長に平然と荷物持ちさせてるぜ! 波風立てないように振舞うピカードは大人だなー。岸和田博士だったら怒りのあまり血管がつまっちゃうと思った。
    • ディアナ母と許婚父母は、最初仲が悪かったから最後には仲良くなるのかなーと思って見ていたら、最後までしっかり仲が悪くておもしろかった。いくら心が読めるからって、許婚父が私の肉体を舐めるように見て欲情しているわ!とか平気で口走る人とは仲良く出来ませんか。