#2『ガラスの靴』 #3『奈々子失格?』 #4『オルゴール』
 『おにいさまへ…』あらすじ。御苑奈々子は高等部から青蘭学園に入学したが、事あるごとにアクシデントが頻発して どうもなんかの呪いがかけられているみたい。色々な事に大変苦しみぬくし、おにいさまへ手紙も出す。でもまた苦しみぬくよ? お楽しみに。ちょっと目を離したすきにまた苦しみぬいていました。おにいさま、涙が止まりません。
 入学早々変な人たちに目をつけられる奈々子が気の毒すぎる。私服で通える高校ぐらいのつもりで選んだ青蘭学園は、ソロリティという謎組織(すごい生徒会みたいなものか?)が仕切っており、なぜかソロリティ最高執行責任者である宮様(声:キシリア・ザビ)に目をつけられてしまった奈々子は、気がつけば周囲はソロリティ入りに異様な執念を燃やすクラスメイトばかりでギャワー。入学前から仲のよかった友達とギクシャクしたり、奈々子のソロリティ入りが気に喰わないクラスメイトから執拗な嫌がらせをされたり、ソロリティに疑問を持っている薫の君といいかんじになってみたりもする。平凡な高校生活のつもりでこんな目に遭えば、そりゃ涙も止まらんわと思った。
 『マリみて』とか『少女革命ウテナ』で印象的だったシーンが散見できて、『おにいさまへ…』が各界に与えた衝撃の大きさが納得できすぎる。そして介錯は『エンゼル・ハート』で恥も外聞もなくパクりすぎだと思った。ってゆうか、『トップをねらえ!』も影響を受けていたのでビックリしますね。三咲さんとカシハラさんは声まで同じなのか。
 すごいと評判のサン・ジュスト様は、まだあんまりすごくない。せいぜい『オール・ザット・ジャズ』のジョー・ギデオンみたいに錠剤をムシャムシャ食べたりとか、奈々子の頭突きを食らってグッタリしたりとか、雨の中傘もささずに歩いていたら車で通りかかった宮様に傘を投げつけられてガビーンってなったりとか、宮様と対面したショックでピアノに八つ当たりしたぐらいじゃろかー。すでになんかもうおかしいけど、青蘭学園ではまだ普通なかんじ。
 薫の君は男前だなー。バスケやってるシーンとか、クラスメイトの聞こえません合唱から奈々子を庇うところは天上ウテナみたいだ。壊滅的に私服のセンスが悪い(なんかいつもつなぎ風ファッション)のも許せるかっこよさだ。
 うわー うわー 宮様おっかねー。やべー 俺も早くソロリティーメンバーズに入れてもらわなきゃ…。もしくはマッセナ団。奈々子とかいう小便臭い小娘が入れるなら、チンコぐらい全然問題ないわよねー。
 信夫マリ子さんはなんかヤバイ。親指の爪だけ赤いところとか、『腐り姫』の蔵女の同類といわれても納得できる。奈々子と智子の間を裂こうという姑息な策を巡らせてるけど、バレたら「あなたのためなのよ!」とか言い出しそう。
 智子とか三咲さんの扱いを見ていると、いつ黒薔薇編がはじまってもおかしくないなーってゆうか、最初から黒薔薇編ですか。そうですか。深く…もっと深く…
 おにいさまの声って玄田哲章なんじゃよね。逞しすぎる。
 私服通学がウリの高校だけあって、奈々子は毎回違った服を着ているので偉い。学園物ってゆうかアニメ全般見ても、毎回衣装が違うというのは珍しいような。
 ソロリティの面接で、奈々子は見栄を張ってサドの著作が好きだと言っていたけど、やっぱり『悪徳の栄え』あたりが好きなの? 『美徳の不幸』もいいよねーとさりげない風を装って、「新鉢を割る」とか「栽尾する」とかの意味を聞いてみてー(ただのセクハラ)。