東京ゴッドファーザーズ

 三人それぞれの事情で寄り合い所帯のホームレスのところに捨て子がやって来ていろいろある話。
 嘘みたいなタイミングで嘘みたいな事実が判明したり嘘みたいな出来事が起きたりするのだけれど、大袈裟すぎないところがなんかいいかんじ。「奇蹟」というよりも「人と人との縁」というようなささやかさでいろんなことが連鎖的に起きて、ホームレスたちが巻き込まれるドタバタ騒ぎとして、大き過ぎず小さ過ぎずにちょうどいい大きさの大騒動だなーと思った。過去の因縁を抱えつつそれを無視し停止させることで現在の場所にいるホームレスたちが、捨て子の親を見つけるために行動を開始すると、なぜかいろんな偶然で自分たちの過去の因縁に再び関わりあいになってしまう展開が好き。再び関わりあいになるけど別に解決はしてないところとか、適度な距離感がいいかんじ。
 ホームレスがホームレスに見えないのがアニメの弱点じゃろかー。汚い身形としてデザインされていても、そうゆうキャラクターデザインのアニメのキャラクターにしか見えないのノデ。電車の中で他の乗客が臭さに顔をしかめる描写があったけど、アニメからは臭いは伝わってこないんじゃよねー。