行殺☆新選組

 『新選組!』最終回を堪能できなかったので、『新選組!』を見るきっかけになったこのゲームを起動してみるリトルおろかなわし。
 近藤、土方、芹沢、沖田、永倉、原田、伊東、藤堂が女の子(斉藤はショタ)というエロゲーな仕様でありながら、それを逆手にとって史実と創作のおもしろいところをギュッと凝縮したようなやりたい放題のシナリオ展開に度肝を抜かれたんじゃよねー。隊士のキャラクターを、酸いも甘いも噛み分けたオッサンではなく、やんちゃな若造として造形してあるところは、大河『新選組!』に通じるところがあるのかも。あと、プレイヤーキャラが島田魁をモデルにしているところがうますぎる。だれと添い遂げるかでそれぞれのその後の姿を追っていくところが好き。山南が無精髭のオッサン脇キャラというのが惜しいけど、脇なりにいい味が出てたし。
 うまく立ち回れば原田や芹沢なんかにも生き残る目があるところがゲームならではのおもしろさだったんだけど、どのルートを選んでも近藤は流山で投降して斬首されるところがおもしろかった。みんながそれぞれの生き方を選びもう一度戦いを始めるために、新選組は一度なくならなければならない。近藤は新選組を終わらせるために官軍に投降する。
 近藤がひとりで投降したことを報告しに来た島田に、鬼の副長が崩れ落ちるこの場面がすごく印象に残っている。

なにが私のためだ! 
なにが新選組だ!
私は、私は…! 
お前のためにここまでずっときたというのに…!
私の方が、お前をここまで連れてきたというのに…!
お前を局長にかつぎあげ、お前のために最強の集団を作ろうとしてきたのに…!
お前を、最強の武士の棟梁にしてやるといったのに…!
それを果たさせぬまま、一人で幕を引こうというのか、お前は!
私を、一人、残したままで!
それが、私のためだと言って!<中略>
まだ…
まだ、戦えと…、
私に、戦えというのか、近藤…。
まだ、私は戦えるというのか、近藤…!

 だから、土方は洋装になったらついでに金髪にして、声がかわしまりのにならないとおかしいんじゃよー!(馬鹿は身勝手なことを言った)

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