黄昏のチャイナタウン

 『チャイナタウン』で演じた探偵ジェイク・ギデス役によほど愛着があるのか、ジャック・ニコルソンが自ら監督していてビックリしますね。『チャイナタウン』と比べるとやや筋運びがぎこちなく感じるけれど、ギデスだけが共通しているだけかと思ったら、だんだん『チャイナタウン』でギデスの関わった事件の影が見え隠れしてきて楽しいね。やっぱり先に『チャイナタウン』見ておいてよかった。
 ジャック・ニコルソンが自ら監督しているから、ジェイク・ギデスに対する愛情が全編に満ち満ちているんじゃよね。私立探偵は酷い目に遭ってなんぼということなのか、妙に痛い目に遭うシーンが多いし。天然ガスが出る住宅地場で、腰掛けていたギデスのタバコの火がガスに引火して空高く吹っ飛ぶシーンとか、事務所でヤクザに脅されて手榴弾を握らされるシーンとかおもしろすぎる。