ストラトス・フォー 1巻

 スタジオ・ファンタジアのアニメだし、どうせ『ナジカ電撃作戦』みたいにすごい勢いでパンツが見えてそのうちパンツが空気のように当たり前になるアニメじゃろ?と思って見たら、案の定でした。そしてパンツだけでは終わらないところもまた『ナジカ電撃作戦』と同じであり、ちょっと前にお話を聞く機会があった秋山完先生が好きだとおっしゃっていてずっと気になっていたのだけれど、見てよかった、
 両親の敷いたレールに乗ってなんとなく生きていた主人公が、ある出来事をきっかけにして自らの目標に目覚めるというのは青春ドラマにはわりとよくある話だけれど、主人公の職業が地球に飛来する彗星を激突する前に地表から破壊するメテオスウィーパーであり、はじめて成層圏近くまで飛んだ彼女が宇宙を間近に見ることで宇宙に行きたいと強く意識するところがすごくいい。他の題材だったらかなり回りくどい説明をしなければ納得できないであろう主人公の動機付けが、ことが宇宙となれば「そこに行きたい」だけで無条件に納得できてしまうとゆうか、むしろ「どうしても行きたい」ぐらいのシンプルな動機のほうが自然に思えるのでふしぎ。宇宙、そこは最後のフロンティア。
 宇宙を目指す主人公が、ものすごくがっついているところが好き。フレドリック・ブラウン『天の光はすべて星』でいうところの「星屑」な連中は、宇宙を見上げて上へ上へともがきあがいているところがいいんじゃよねー。宇宙に行きたくて実績を上げようとする主人公の独断専行のせいで、なんか大変なことになって次回につづいているので今後が楽しみ。
 テレビシリーズの直接の続編らしいOVAシリーズの予告が激しく不安。「数々の謎を残して終了したテレビシリーズ」というフレーズや、迎撃機が人型ロボットに変形するようなシーンが入っていたりとか、先行き不安すぎる。あんまり期待しないほうがいいんじゃろかー。