2巻

 地獄の断頭台〜 地獄の断頭台〜
 ギロチンは7話なので5、6話は油断して見てたら、ギャワー! 恋人のように愛していた戦友を殺された恨みを晴らすために鎮痛剤をボリボリ貪りながらやって来て撃墜されたあとも「やらせはせんぞー!」と生身に拳銃でガンダムに立ち向かってくる人とか、騎士道精神を遵守するあまり見苦しい味方を殺しちゃったりとか捕虜のカテジナさんにいやらしいことしようとした部下を射殺しちゃったりとか挙句自らも撃墜されてガンダムパイロットが子供だったことに衝撃を受けて手榴弾で自決しちゃう人とか、イーヤーすーぎーるー。おもしろいなあ。騎士道大好きっ子ワタリーは、ファーストガンダムで言えばランバ・ラルのようなキャラクターのはずなんだけれど、Vガンダムは戦場には戦士も英雄もいないというスタンスらしいノデ。
 地球をバイク乗りの楽園にしようとする一味が出てきたりしたあと、いよいよギロチン。その前のファラ・グリフォン司令によるオイ・ニュング伯爵への尋問は、妙にリアルでイヤすぎる。『時計仕掛けのオレンジ』のアレックスくんへの治療+カーデシア人に捕まったピカード艦長の拷問ぐらいのイヤさじゃろか? 「ライトはいくつだ!」 苛つくファラさんは堪え性がないのですぐギロチンにしちゃうの。そりゃウッソも夢に見て魘されるわさ。
 リガ・ミリティアの爺さんたちはひどいなあ。すぐウッソに頼るのは抵抗組織としてダメすぎる。ウッソが嫌がると「おまえはスペシャルなんだ!」と決めつけるし、他の子供には見せないのにウッソにはギロチン見せるし。そりゃワタリーさんも涙を流しながら「子供が戦場にいちゃいけない」と世を儚んで手榴弾自決するわさ。
 絶体絶命のウッソを助けに来たのがオリファーだったことに衝撃を受ける。こいつ、マーベットを孕ませることとバイク戦艦に特攻かけることぐらいしか能がないと思ってたら(しかもバイク戦艦特攻はまったく無駄)、最初は役に立ってたのか。
 ここまで見てわかったこと。おかしくなるのは中盤以降かと思っていたら、最初からすごくおかしかった。敵も味方も。