酒飲みながら『仰げば尊し』の合唱を聞くと、不思議ね、涙が止まりませんよ? 男子生徒ネタバレ感想後編。

  • 塩見慶一郎
    • 勝手にしやがれ』や10話での銀平やヒカルとの小学生以来の友情プレイが印象に残ってしかるべきなのに、まず真っ先に思い浮かぶのが『汚れつちまつた悲しみに』での中坊丸出し青春暴走であり、校庭に謎図形を描いて「ベントラー! ベントラー!」とUFOを呼んでいる姿は同窓会などの場で一生語り草になると思った。あの自己中心派の権化であるりん子先生に恋をしてしまってダメすぎるアピール(ベントラーやテストで0点)を繰り返すが、じゃってきみ、いくら年上好みでもりん子先生はないじゃろ? 校医の水島先生とかカウンセラー・クボのほうが大人の魅力があるじゃないの。「トチ狂ってお友達になりに来たのかい?」というカードがあったら諭したくなる。でも、一見クレバーかつ冷静に見える塩見じゃが、才能を開花させるとアニメーターになったり探偵になったりDJになったりノーベル文学賞を受賞したり、サッパリわからん人間ではあるので、りん子先生にストーカー行為を働いたり思い余ってりん子先生を廃ビルに監禁するのも納得できる。なんかよく見ると私服の趣味が致命的にダサいし。ヤツは久住あい(わしのお気に入り)を振ったこともあるらしいし、まあ、変人は変人に惹かれるのじゃよ(まるで他人事)。
  • 白石雪也
    • 見た目が異常にかわいらしいので、委員長高千穂誠との801な関係を噂されたこともあるらしい。だが彼のケツは犬のもの。ははは、相当な犬マニヤですね。バッドエンドで犬爺の姿になった雪也を見たときは腰を抜かした。あの外見で、このかわいらしい声、相当のマニヤにしか受け入れがたい。
  • 平光夫
    • 騎馬戦、ロケットと大活躍なのに、こいつも印象薄いにゃー。いろんな場面でなにげに役に立っているので縁の下の力持ちタイプかも。才能開花も効率よく、まっさきにSランクへの道が開けた。とくに問題もなく協調性もあり、手のかからないよい生徒であった。
  • 高千穂誠
    • 人の出来た委員長。桧山太陽のときも何気に世話になった。家庭環境が最悪だったが、人間が出来ているのでめげずに頑張っていた。いまどきダメな親を支えるためにラーメン屋でバイトなんて、このゲームで金八的なドラマをやろうとしているのはきみぐらいのものじゃよ。心の乱れがピアノの演奏に出てしまうあたりに育ちのよさが滲み出ており(父親も演奏の乱れを聞いてはじめて誠の悲しみの深さに気がつく)、彼の不幸は親のリストラと、たまたま転校初日に持っていた「しろくに」の下敷きだったのかもしれない。まさかあんな鉄道マニヤを親友とするようになるなんて、人の縁って不思議。自分も大変なのに親友の恋の行方や友情を大切にする彼のシナリオ『連弾』と『鉄っちゃんの恋』の連携は、もっとも金八先生らしいシナリオといえるかもしれない。そして、そんな青春模様をまったく無視して、裏では同時進行で『スタア誕生』シナリオも進んでいるところがザッピングシステムの楽しいところじゃろか。
  • 桧山太陽
    • 本命の私立中学校に落ちたからってひきこもらなくてもいいのににゃー。わしが通っていた私立大学にも国立を受けるため仮面浪人をしたり、不本意だが滑り止めで通っている人をけっこう見かけたけれど、記念受験で受けてみたら偶然受かっちゃって喜び勇んで通っていたわしにはサッパリ理解できないんじゃよねー。1.2話で心を開いて目出度く学校に通うようになって、『たったひとつの冴えたやり方』での美咲ちゃんとのガイドコンビの息の合った様子から淡い恋の予感を微笑ましく見守っていたら、9話であらわれた謎美術教師に美咲ちゃんを取られてしょんぼりしている彼の姿に、美咲よりもまず彼のほうが心配になったのはわしだけじゃないと思う。なーに、きみの将来(才能開花)を考えれば女なんて美咲ちゃんだけじゃないし、むしろ美咲ちゃんはファム・ファタールというよりもアンファン・テリブルなんじゃよ? ってゆうか、エリート校進学候補のきみにまたひきこもられるとわしの教師生命がいよいよ危ないんじゃよー!(必死)