オクターヴ・オブリ編『ナポレオン言行録』を読み終わる。いろんなところで引用されている(あの、ながいけん神聖モテモテ王国』においても! 一巻十六頁のナポレオン君のセリフってちゃんとオリジナルがあったのね)ナポレオンの有名なセリフがたくさん出てきておもしろかった。あと、妻や恋人に出す手紙が意外とロマンチックであり、妻ジョゼフィーヌと愛人ヴァレフスカ伯爵夫人への手紙を交互にまめに書いているところがおもしろかった。
 次はクリストファー・プリースト『奇術師』。これがおもしろかったらいろいろ読んでみよう。

 昼下がりの決斗

 『真昼の決斗』がおもしろかったから『昼下がりの決斗』を見る頭の構造が簡単なわし。いや、やっぱり西部劇と言えばペキンパー監督だからですよ?(知ったかぶり)
 トラブルの陰には女と金、とはよく言うけれど、ここまで綺麗に型にはまっているとビックリしますね。ワンパターンとかマンネリとかいうよりも、偉大なる様式美のような気がする。金と女は別々に厄介事を招くのだけれど、ふたつの厄介事がちゃんと最後の撃ち合いで収束するところがおもしろかった。昔の映画は90分で無駄な場面がないところがいいなあ。スタッフロールもなく"THE END"でサッと〆るところも後味スッキリ。
 スティーブとギルの関係がおもしろい。昔は保安官と助手として組んでいが、今はお互い流れ流れて落ちぶれている。金鉱の金を運ぶ仕事でもう一度手を組んだものの、スティーブは元保安官の誇りを頑なに固持し続け、ギルは目の前にある金が欲しくて、誇りなんてものに価値がないことを昔の仲間の話や遠まわしの軽口でスティーブに伝えようとする。昔の友達だからこその信用できない緊張感か漂っていてすごくいい。
 最後の撃ち合いのシーンがカッコイイ。元保安官と助手の老人二人組みが、四人を相手にひたすら正面から撃ち合う。そこには早撃ちや駆け引きなんてものはなくて、最後まで立っていた者だけが生き残るという単純な撃ち合いなんだけれど、小細工がない分かっこいいなあ。
 エルサはトラブルの元にしかなっていないような気がした。よしんばコチコチのキリスト者である父親が嫌だからって、女日照りで荒くれ者しかいない金鉱に女が行ったらどうなるかぐらい分かれよ。そりゃ父親も、そんなところに娘を嫁に出すのは嫌がるわさ。まったく、親の心子知らずとはよく言ったものじゃよねー。おかげでスティーブ一行は抱え込まなくてもいいトラブルを抱え込む羽目になるわ、父親は腹いせに殺されちゃうわ、ギリシャ神話の昔から女は災厄の源なんじゃよー。

 暑いからエアコンを頻繁に使っていたら、今月の電気料金を見てちょっと青ざめる。こりゃいかん。ガスレンジとかお湯の使用が減っているからガス料金は減っているんだけれど、その分を考えても電気使いすぎ。八月は扇風機で乗り切ろうかしら。ってゆうか、扇風機も電気代喰ってるような気がする。